3.25 福井市における「大飯原発3、4号機「再稼働」に慎重な判断を求める市民集会」 報告

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 〈大飯3・4号機の「再稼働」は全国の原発群の再稼働、なしくずしの延命に直結し、「第二のフクシマ」を連発させかねません。こうした国の不当な圧力に福井県知事や県議会が屈することなく、県民や全国民のいのちを守るために、少なくとも拙速な「再稼働」に毅然と反対するよう強く要望し、支援する表記の集会への結集を、全国の皆さんに心から呼びかけます。〉
 こうした呼びかけに応えて、全国から多くの人たちが、福井市中央公園に集まった。東京からもたくさんの活動グループを代表して約30名の人たちがこの集会に参加した。福島原発事故緊急会議、経産省前テント広場、たんぽぽ舎、立川テント村、反原発自治体議員市民連盟、ストップ原発&再処理 意見広告の会、プラント技術者の会、東電前アクション、associations.jp等々の面々だ。
 集会は横殴りの雨が去った直後、13:00に開始された。冒頭、主催者のあいさつに続いて、長い間若狭原発反対運動の先頭に立ってきた「原子力発電に反対する福井県民会議」の中嶌哲演代表委員(小浜の名刹、明通寺住職)のアピールがあった。大飯原発再稼働を強行しようとする政府の動きに対し、今こそ「地元という概念が強く問われている」というその訴えに、およそ700名の参加者は聞き入った(中嶌氏はこの集会後、市役所ロビーにおいて31日までの断食に突入された)。その後、めまぐるしく変わる天候の下、原子力資料室の山口共同代表のスピーチも、それに続いた滋賀の運動体の代表の話も、京都のそれも、最後の大阪の団体の代表の方のスピーチも素晴らしかった。政府が先頭に立った、醜悪としか言いようがない直近の露骨な「再稼働」への圧力は、人々の心底から鮮烈な感情を呼び覚ましつつあるのだと感じられた。
 集会後、雨から、みぞれへ、そして霰交りと容赦なく悪化していく天候の中、700名の参加者は「再稼働反対」の意志を表明しながら福井市内を約1時間デモ行進した。
 デモの後、解散場所で立ったまま集会が持たれ、さらには場所を移して、こんどは膝つき合わせて意見交換の場が2時間余りも持たれた。長年地元で運動を続けてきた福井県民会議のメンバーの意見は傾聴すべき点が多かった。福井県の総人口は80万人である。荒天の下、700人の集会とデモは画期的であったのだ。人口1200万の東京に換算するなら、それはほぼ1万人規模の意志表示であった計算になるのだから。(H)